lanケーブルには大きく分けてストレートケーブルとクロスケーブルがあり、接続するネットワーク機器の種別によって使い分ける必要があります。現在ではほぼ全ての機器に自動判別機能が搭載されているためストレートケーブルを選択すれば問題ありませんが、ビジネスや学術研究などの分野でシステムの大幅な改修を実施するのが困難なケースで、一部の自動判別機能を搭載していない機器を使用しておりクロスケーブルが必要となる事がまだまだあります。クロスケーブルが必要となるのは同一ネットワーク内に複数のスイッチングハブが存在したり、そのハブの配下に複数のデバイスをlanケーブルでカスケード接続するケースで、それらの機器をクロスケーブルで接続すれば各デバイスにローカルIPアドレスが正常に割り当てられてネットワークが利用できるようになります。その際に便利なのがコネクタからストレートケーブルとクロスケーブルを見分ける方法です。
多くのlanケーブルのコネクタの先端は透明な樹脂でできており、裏側からさまざまな色の皮膜に包まれた芯線を見る事ができます。ここで両端のコネクタの透明部から見える皮膜の色の配列がどちらも同じなのがストレートケーブルで、違う色の配列になっているのがクロスケーブルです。また、一部デザインにより透明な樹脂を使用していないケースがありますが、この場合はケーブルにクロスケーブルである旨が印字されていたり、ステッカーが貼付されているなどの対策がされた製品もあります。